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カンボジアの悲劇を今に伝える「トゥールスレン虐殺博物館」

プノンペン中心部にある「トゥールスレン虐殺博物館(Tuol Sleng Genocide Museum)」は、1975〜1979年のクメール・ルージュ政権時代に、数万人が収容され拷問・処刑された悲劇の地です。

もともとは高校として建てられた建物が、ポル・ポト政権によって「S-21」と呼ばれる刑務所へと転用されました。
現在は、カンボジアの人々と世界に向けて「平和と記憶を伝える博物館」として公開されています。
🏫 教室がそのまま残る展示空間
博物館の敷地内には、当時使われていた教室や独房がそのまま保存されています。
錆びたベッドや鎖、白黒写真が無機質に並ぶ部屋に足を踏み入れると、
その場に残る「静けさ」が胸に迫ります。

壁に残る血痕や、当時の写真パネルには、収容された人々の顔と名前が記録されており、ひとりひとりの「人生」がここに存在していたことを実感させます。
📖 ガイドツアー・オーディオガイドで学ぶ

館内では、英語・日本語を含むオーディオガイドが用意されています(別料金)。
当時の出来事や背景、個々のエピソードを詳しく聞くことができ、
歴史を知らない人でも理解しやすい内容です。


また、現地スタッフによるガイドツアーも開催されており、より深く学びたい人におすすめです。
🙏 訪問時のマナー

この場所は観光スポットであると同時に、多くの犠牲者を悼む追悼の地です。
館内では静かに行動し、写真撮影の際はマナーを守るようにしましょう。
露出の多い服装や大声での会話は避けるのが望ましいです。

敷地内にはベンチがあり、見学後に静かに座って気持ちを整える人も多く見られます。
オーディオガイドを聴きながらゆっくり回ると3時間ほどかかりました。
🚕 アクセスと周辺情報
トゥールスレン博物館は、プノンペン中心部からトゥクトゥクで約10分。
リバーサイドや独立記念塔からもアクセスしやすい位置にあります。
見学後は、近くのカフェやレストランで一息つくのもおすすめです。
「Daughters of Cambodia Café」などの社会貢献型カフェも徒歩圏内にあります。
📍観光情報
ジャンル: 歴史博物館・メモリアル・教育施設
🕔 開館時間: 8:00〜17:00(最終入場16:30)
📍場所: Street 113, Phnom Penh, Cambodia
入場料: 約5ドル(オーディオガイド利用は別料金)

地図リンク: Googleマップで開く
✨ まとめ
トゥールスレン虐殺博物館は、カンボジアの歴史を理解するうえで欠かせない場所。
悲しい記憶を伝えることで、「二度と同じ過ちを繰り返さない」という願いを世界へ発信しています。
体調に不安のある方や、明るく楽しい雰囲気を求める方には不向きな場所ですが、プノンペン観光の中でも、一度は訪れておきたい“静かな学びの場”です。


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